宝と呼ばれる理由
突然ですが、「ラスト(LAST)」または「木型」という言葉を聞いたことがあるでしょうか?
ラストは靴型のことですが人間でいう骨格なようなもの、靴を作る為の原型、靴のデザイン機能などを決めるとても重要なものです。
そしてこのラストを元に靴のデザインを考えていきます。
ベルソファではデザインはもちろん、なにより履き心地を大切にし、足にお悩みのある方にも履いて頂けるようラストを最重要視しています。外反母趾、足の甲の幅が広い(厚みがある)、甲の幅が狭い(薄い)など様々なお悩みで靴選びに困っている方に対応したいと考えています。
ベルソファには前身のベルシューズから数え約50年の歴史があり、その知識と経験から社長自らラストの微調整を行い時間をかけ完成させていきます。
日本ではラストを「木型」と呼びますが、以前は木製のものが主流だった為です。
現在は、プラスチック製が主流になり神戸などのケミカルシューズの産地ではアルミ製のものも使われています。
ベルソファでは、プラスチック製とアルミ製を使っています。
現在は、作りたい形をラスト屋さんに伝えオリジナルの木製の型を作ってもらい、
修正する場合は、パテを盛りグラインダーで削りヤスリなどで仕上げていきます。
そしてラスト屋さんに渡し、プラスチック製のラストを各サイズ作ってもらいます。
こちらが木製のオリジナルのラストになります。
グレー色の部分がパテを使って修正したあとです。
こちらが実際のラストと、このラストを元に出来上がった靴になります。
ベルソファのこのラストは、特につま先の部分に特徴が出ています。
この二つの靴は同じラストを使い作られています。
同じラストでもデザインを変えるだけで靴の印象を変えることができます。
ベルソファでは履き心地を大切にしているので、いかにラストを活かして魅力的なデザインにするかを大切にしています。
最後になりますが、なぜ靴型を「ラスト(LAST)」と呼ぶのか。
靴の世界に於けるラストとは、「靴の良し悪しは、最終的に靴型で決まる」という意味で「LAST」と呼ばれるようになったそうです。
これがメーカーの宝とも言われるラストのお話でした。
企画部・布谷